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| 社長のご挨拶 |
当サイトをご覧いただいて、作風やこだわりについて読み取っていただけたでしょうか?初めからこだわりがあったわけではありませんし、いまだに作風が確立しているとも思いませんが、ただ走り続けた32年の結果が、このようになりました。建築設計は事業主の趣旨や意向、立地、規模や規制の諸条件と、設計者としての夢や理想、願い、価値観などがぶつかりあって完全燃焼したときにひとつの形となります。
絵画、彫刻、ファッションなどの美術や芸術は複数のバリエーションを発表できますが、建築は1つです。A,B,C案のいずれに最終決定するか迷います。私はそんな時、そこに生きづく人々の情景をドラマチックに空想し、そのドラマのステージとしての建築空間を想像し創作します。それぞれの作品の中にその時々の情熱と懸命さを感じ取ってもらえれば、建築家冥利に尽きます。また、独立当初は構造建築設計に燃えていましたが、その頃は計尺とそろばんで、建物全部の分厚い構造計算書1冊分を毎日遅くまで1ヶ月がかりで計算し続けていたのを思い出します。今ならコンピューターを使って計算書と図面を「アッ」と言う間に完成させてしまうので、その時々では必死の思いでやっていましたが、今から思えばゆっくりしたリズムだったな! と感じられます。
構造で特筆すべき設計は、神戸三宮センター街のアーケードの設計です。幅11m長さ110mのMERO式立体トラスで、すべての部材を18-8ステンレスでつくった世界でも珍しい構造物でしたが、あの阪神大震災で支点であった両側の建物の崩壊とともに消失し、とても残念に思います。このMERO式立体トラスは、太陽工業さんがドイツから導入した特許技術ですが、小型のパソコンの出始めの1970年代後半、これら立体トラスの応力解析には超大型コンピューターが必要で、毎日毎日IBMへ出かけPROG-MIT、STULLDULを駆使して、ざっと2000元3連次立法方程式の解析をしていました。これがとても大変でこの上なく神経を使い、眠れない日々が続いたのを思い出します。今までお世話になった皆様方や設計の機会をくださった施主の方々に、厚くお礼を申し上げます。 |
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